「口あいて腸みせる柘榴かな」

標準
◆人は社会生活をしていると、順風満帆にはいかない。
苦しいときや困ったときには所構わず自由奔放に言ってみたいものだが、言える人は少ないのではなかろうか。

◆事象の内容は見方、考え方によって、ある方向からは間違っているように見える。
人は自分の立場から主観的に考えやすい。
しかし、正しいことがすべて正しいとは限らないのが世の中である。

◆議会においても、意見や考えが違うことで議論をする。
自らの意見を正当化しようとするが、意見が通らないと、誰しも相手を批判したくなる。
相手の気持ち、考えを推し量ることができず、自分を律しきれず、それが高じて時には相手の悪口になりやすい。

◆自分の悪口や不平不満などを外に向かって言うことは、自分の腹の中を見せているようなもの。
また、天に向かって唾を吐くようなもので、必ずや我が身に返ってくる。
「人の悪口や嫌がることは心がけて言ってはならない」と教えられた。

◆仮に私の言った一言は、研ぎ澄まされた相手の感性からすれば、言葉の端々から私の本心を読み取る。
「口あいて腸みせる柘榴かな」とはよく言ったもので、言葉はよく吟味して使わねば誤解を招く。

◆人は自分が不利な立場や面白くない場面に至ると、つい愚痴や悪口を他人のせいにしたがる心の弱さがある。私もつい自分を見失って、他人の言っていることに同調する時がある。
自らが言わなくても同調することは、言っているのと同じである。
その場の雰囲気から反対する勇気が出てこないのである。
だから、極力そういう話題は避けている。

◆私は人の悪口を言うと心寂しくなる。
聞くのも嫌だ。
反面教師として、人は褒めるに限る。
褒められて悪い気はしない。(褒め殺しはご勘弁を)
また、直接褒められるより間接的に、人づてに聞こえてくる方がもっとうれしい。
悪口より人の良いところを探して褒め、周りを明るく楽しくして生きたいものだ。

◆「口は禍の門」、「寸鉄人を刺す」、ちょっとした言葉が致命的にもなる。
それ故に、言葉は大切に大事に使いたい。
また、柘榴はおいしくいただくもの。